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仙台在住Webデザイナーの日々の備忘録

Microsoft澤円さんのプレゼン術を聞いてきた話

もう一週間以上前の話になってしまいますが、仙台の東北大学で開催されていた「仙台IT文化祭」に参加してきました。

2017.sendaiitfes.org

仙台で開催されるITイベントとしては最大級の規模になるようで、地元の企業だけでなく東京からも有名な方々を招いて、講演が行われていました。私は2日間通しで参加したのですが、どの講義も学びが多く、非常に満足度の高いイベントでした。

その中でも個人的に一番印象に残ったのは、Microsoftの澤円さんのプレゼン術でした。

90分という時間の中で、プレゼンにおける考え方から、具体的な話し方の方法まで事細かなコツについてお話されており、今後仕事でもすぐ活かせそうな事柄が詰まった講義でした。

せっかくなので今回は、その講義の要点をこのブログにもまとめてみようと思います。...澤さんのようにうまく伝える事はできませんがw

あなたのプレゼンの参加者は誰ですか?

良いプレゼンと悪いプレゼンの違いで顕著なのは「誰に伝えるか」という視点があるかどうか、が大事というお話でした。悪いプレゼンでは商品の特徴や魅力などをアピールする「取り扱い説明書」的なプレゼンとなっており、事実が伝わってもユーザーの印象には残らないプレゼンとなるようです。

そのため、ユーザーの印象に残るプレゼンにするためには「聴衆の属性を把握し、そこに合ったプレゼン」を行う必要があります。もちろん事前に聴衆の情報を集める事も大事ですが、それ以外にも2つのテクニックをご紹介します。

プレゼンの冒頭で質問をしよう

澤さんのプレゼンでも冒頭で様々な質問を投げかけていたのですが、冒頭で質問を行うのには明確な理由があるとの事でした。その理由は下記の通りです。

  • アイスブレイクを兼ねて、場の雰囲気を和ませる
  • 質問する事で聴衆が単なる受け手ではなくなり、そこに参加意識が生まれる。
  • 質問で聴衆の属性を絞り込み、相手に響くスイートスポットを探す

また、質問の際は「あるある」ネタや「心を一つにする質問(全員が同じ回答をしそうな質問)」を用意する事で、登壇者と聴衆の心を一つにする効果があるとの事。冒頭の質問がここまで考えられていたとは驚きです...

誰でも歓迎!な準備をする

質問で聴衆の興味範囲を絞る事は有効である一方、プレゼンを始める前までは聴衆がどんな事に興味を持っているか知る術はありません。そのため、プレゼン資料自体はユーザーの対象を絞りきらず、ある程度柔軟な形で作っておくべき、とのこと。

全てを事前に準備しておくのではなく、ある程度場の流れに応じて細かく軌道修正をしていくのが良さそうですね。

人は「自分ごと」でしか動かない

澤さんいわく、プレゼンとは「相手の行動を促す」ために行うものである、との事。しかし、人はなかなか他人に言われても行動しないため、行動を促すにはプレゼンの内容を「自分にも関係がある」事と捉えてもらう事が大事だそうです。

そのためには、プレゼンの内容で下記2点を意識する必要があります。

全てのプレゼンの主語を「皆さん」に置き換えられるか

普通のプレゼンは「私は〜」「この商品は〜」という言い方で話していきますが、良いプレゼンはその主語を「皆さんは〜」で置き換えても成立するそうです。

つまり、相手の立場に立って物事を考えなさい、という事でしょうね。

参加者がプレゼン内容を共有する場を想像する

これはプレゼンを聞いた後、聴衆が他の人にプレゼン内容を共有したくなるような内容にすべきとのこと。

例えば、最初に数字(○%、●万人..など)を発表し、その後数字の意味を説明すると、聴衆が他の人に「○%って何の数字だか知ってる?」といった形で内容が他の人に共有されていくそうです。

中々ここまで考えてプレゼン内容を組み立てられる人は多くないのでは無いでしょうか。私は目から鱗でした。

プレゼン資料は情報量を減らす

澤さんは駄目なプレゼンの事例として中央省庁のスライドを挙げていましたが、それらのスライドは文字で全面埋め尽くされており、スライドで何を伝えたいのかが全くわからない状態になっていました。

こうした資料になる原因が「プレゼンで全てを伝えようとする」ために起こるものであり、プレゼンは全てを伝える必要はない、と話すと共に 「報告・連絡はMTGの場でやるものでは無い。人が集まったなら、その場でしか体験できないものを提供すべき」 と仰っており、納得させられました。

ただ、どうしても詳細な資料が必要になる場合は「資料を添付資料として、あらかじめ渡しておく」ようにすべき、との事です。

こうしてプレゼン資料の要素を必要最小限にする事で、相手に伝わりやすくなるだけでなく、資料の修正の手間も省く事ができるため、自分にとっても大きなメリットとの事。時短にもなるんですね。

自分のプレゼンをビデオに撮ろう!

自分のプレゼンしてる姿なんて見たくない人が殆どだと思いますがw 澤さん曰く、自分のプレゼン中の様子をビデオに収めて振り返る事で、プレゼン中の動き(立ち方、手の位置・動き、頭の位置・動き)で修正すべきポイントが言語化できるようになり、悪い所を直せるようになるそうです。

体の動きについては他にも下記のような話をされており、話し方はプレゼンにおいて非常に重要な要素なのだと感じました。

視覚ノイズをなくす

首の動きや足の動きなど、人間は無意識の状態でも行なっている動作があるそうですが、こうした動きは聴衆の意識の妨げ(ノイズ)になるためNGとのこと。姿勢を意識的に保ち、動きは必要最小限のみ行う事がよいそうです。

手の位置は固定し、意味のある動作のみ行う

手の位置を決める事で姿勢が安定し、余計な動きがなくユーザーの視覚的なノイズを減らせるとのこと。

手を前で組んだり、後ろで組んだりしない

腕組みポーズはNG。相手に威圧感を与える事や、大きな声が出せなくなる事が理由とのこと。一方、手を後ろで組むのは相手に隠し事をしているようなイメージを持たせるため良くないそうです。

じゃあどこに手を置けばいいのか、という話だと、澤さんは指にはめてる指輪をもう一方の手で持ち、手がお腹の位置に来るように話しているとの事。お腹とか胸のあたりに手が来るのが安定するんですかね。

時間調整用のスライドを用意する

プレゼンでよくあるのが時間が足りず、最後が飛ばし気味になるスライドや、反対に時間が余ってしまい、空き時間を質問コーナーで濁すプレゼン。こうした時間配分ミスを防ぐためには、プレゼンの合間に、5秒でも10分でも使える時間調整用のスライドを用意しておくと良いそうです。

澤さんのプレゼンでは合間に写真一枚のみのスライドが入ってましたが、問いかけ用のスライドなど、要素の少ないスライドがこうした時間調整用として使いやすいようです。

プレゼンは締めが肝心

そして、プレゼンの最後は必ず「締めの言葉」を用意するそうです。締めといっても「ご静聴ありがとうございました」というテンプレ的な言葉ではなく、気の利いたワンフレーズ(澤さんが例で挙げていたのはスティーブ・ジョブズの「Stay hungry, Stay foolish」という言葉)を用意すべき、と話されていました。

また細かい事ですが、最後の挨拶は言葉尻が上がるような言い方をすると、聴衆からの拍手が貰いやすくなり、評価が良くなるというテクニックもお話されていましたw


長くなってしまいましたが、以上が講演資料のまとめとなります。こうして共有したくなった、と言うのは澤さんの術中にハマった様な感じですねw

とりあえず学んだ事を自分のものにしていけるよう、話し方をビデオに撮る事から初めていきたいと思います。。